だいすきなあなた
「…夏帆」
帰ってくるなり、私の隣へと腰をかける。
龍太さんの後ろからは庵治さんと元気さんが入ってくる。
「…ごめんなさい、お仕事…っ」
きっと仕事の途中だったのだろう。
だけど抜けてきてくれたのか、三人の額には薄っすら汗をかいていた。
「まだ腹蹴らないか?」
そっとお腹に手を当てて、尋ねてくる。
私は首を縦に振る。
「病院行くぞ」
龍太さんは優しく私を立たせてくれて、元気さんが運転する車で病院へと向かう。
病院へと向かう車内では誰一人口を開くことはなかった。