かわいい戦争
「地元の暴走族って神雷のこと?ファンを蔑ろ?違うのに……雨の中神雷の皆が璃汰を助けてくれただけなのに……!」
神雷は悪者なんかじゃない。
ひどいことをしたのは、リタを愛しすぎたファンのほうなんだよ。
お願い、わかってよ。
『だから君みたいな“いい子”は、神雷とはせめて関わるだけにしときな。居座っても、傷つくだけだぜ?』
不意に剛さんの言葉がズシン、と鉛のようにのしかかった。
……傷つく。
あの言葉は、こういうことだったんだ。
こんなことで真意に気づきたくなかったよ。
「キャバクラはわたしが勝手にやったことで……」
……もしかして。
ふと気がついてしまった。
全ての写真を順に観察してみる。
やっぱりそうだ。
「写ってるのは、璃汰じゃない」
――わたしだ。
天兒さんの横に写ってるのも、ウェイター姿の未來くんの後ろに写ってるのも、わたし。
「……わたしのせいで、璃汰が……っ」
わたしが軽率な行動を取ったりしたから。
わたしまで神雷と関わったから。
璃汰に迷惑をかけてしまった。
指が震えて、誤ってさらにページをスクロールしてしまった。
下には違う文面が記されていた。
『リタは友人をまるで奴隷のようにこき使っていると、リタと同じ中学出身の同級生が語った。自分の好き勝手に利用し、都合のいいパシりとして従わせており、いじめを楽しんでいるようにも見えた』
この『友人』はわたしのことを指しているんだと、なんとなく察した。
だからこそ、悔しかった。
苦しかった。
「奴隷?パシり?いじめ?……違う。違うってば!」