愛されプリンス½
小学二年生のときに両親が離婚した。
それから、母親と俺の二人暮らしがはじまった。
どこにでもあるよくある話。
そして、お母さんには常に“彼氏”がいた。
これもよくある話…なのかもしれない。
だけど当時の俺は、そのことがすごく嫌だった。
お母さんが、自分以外の誰かを見ていることが堪らなく嫌だった。
だから自分を見てほしくて、勉強も運動も頑張った。
頑張って、頑張れば…もっと愛してくれると思ってた。
「…は?また100点?玲って化け物なの?」
開人と出会ったのは中学1年。入学式で席が隣だったのをきっかけに仲良くなった。
「まぁここの単元得意だったし」
「へぇ~今度俺にも教えてよ。かわりに俺は女をオトすテク、伝授してやるからさ☆」
中学のときから既に爛れた奴だった。