愛されプリンス½









小学二年生のときに両親が離婚した。



それから、母親と俺の二人暮らしがはじまった。




どこにでもあるよくある話。





そして、お母さんには常に“彼氏”がいた。




これもよくある話…なのかもしれない。





だけど当時の俺は、そのことがすごく嫌だった。


お母さんが、自分以外の誰かを見ていることが堪らなく嫌だった。





だから自分を見てほしくて、勉強も運動も頑張った。




頑張って、頑張れば…もっと愛してくれると思ってた。






「…は?また100点?玲って化け物なの?」



開人と出会ったのは中学1年。入学式で席が隣だったのをきっかけに仲良くなった。



「まぁここの単元得意だったし」


「へぇ~今度俺にも教えてよ。かわりに俺は女をオトすテク、伝授してやるからさ☆」



中学のときから既に爛れた奴だった。





< 338 / 420 >

この作品をシェア

pagetop