素肌に蜜とジョウネツ

到着すると、更衣室で着替えをすませてフロントへ向かう。

今日は夜番二日目の美山ちゃんと神崎マネージャーと交代で入る夜間専門の高野サブマネージャーと他、前半は中番が主になる社員さん達と一緒。


「お疲れ様です」


と、挨拶をして、引継ぎ事項の確認をし、早番の人たちと交代する。


「今夜、ラウンジや宴会で結構予約入ってるみたいですね~」

「その割には宿泊予約は全然だね……」

「ここまで暇って珍しいですねぇ~…」


美山ちゃんとそんな会話を時折しながら、業務をこなしていく。

正直、美山ちゃんが言っていた通り、宿泊のお客様が少なくて、

暇……

エントランスの出入りは多いのに、殆どの人たちがフロントとは逆の位置にある宴会場やレストランなんかに繋がるエレベーターへと消えていく。

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