優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
『みんな、すごいよ。でも、ごめんね、本当に…巻き込んでしまうけど、やっぱり嬉しくて仕方ないよ』

みんなの後押しのおかげで、私は、この別荘をペンションにする決意が固まった。

『じゃあ、祥太兄、ピアノ聴かせて』

颯君が言った。

『もちろん』

私達は、ピアノのある部屋に入った。

祥太君が、ピアノの前に座る。

すごいね、座った瞬間から、ピアニストの顔になるんだ…

背筋をピンと伸ばして、深く息を吸った。

そして、ゆっくりと吐く…

最初の1音が鳴った瞬間、あまりの綺麗さにドキッとする。

いつも、そう…

この曲…

今の祥太君の気持ちを、素直に表しているんだよね…

優しい音色。

きっと、心の乱れがない状態で書いたんだろう…

引き込まれる…

深く、さらに深く…

祥太君の世界に。

< 156 / 180 >

この作品をシェア

pagetop