優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
颯君の突然の申し出に、とても驚いた。

私がモデル?

嘘でしょ?

モデルなんて…

したことないよ。

颯君、私を描いてくれるってこと?

私なんて、描いてどうするんだろ…

こんなオバサンなのに…

だけど、不思議だ、恐れ多いけど、未来の画家さんに、描いてもらいたい…って言う、ほんの少しの願望も顔を出した。

でも…

やっぱり無理だよ…

まごまごしてると、

『それなら、私も描いてもらいたいです。私、矢野ひなこ。19歳、大学生です。颯君、お願いします、私も描いて下さい』

と、ひなこちゃんが言った。

ひなこちゃんって、すごいな…

モデルを自分からお願いするなんて…

やっぱり可愛いから…自信あるんだな…

智華ちゃんは、美人。

ひなこちゃんは、可愛い。

やっぱり、私とは似ても似つかない。

当たり前だけど…

若さと美貌を2人とも持ってる。

そんなの、仕方ないよ。

私はもう…34歳なんだから。

2人といると、ただでさえ自信がない私が、さらに自信をなくしてしまう。

ううん、女として比べちゃダメだよ。

私は、みんなのお母さん代わりなんだから。

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