Campus Love~学内恋愛~
だが、今はそんなことより、ミヒロを何とかして宿泊施設までつれて帰らなくては。



「ミヒロ、歩けるか?」。



ミヒロは「ハイ」と小さな声で言って、しばらく歩き始めたが、やはり無理のようだ。



ユウキは、ミヒロの山歩きの続行が無理と見て、とりあえず車が入ってこれるような道までミヒロを連れて行くことにした。



ユウキは背中に背負っていた自分のリュックを胸にかけて、ミヒロの前に背中を向けてしゃがんだ。



「ほら、ミヒロ、おんぶだ、おんぶ」。



「えー、あたし重たいですよ、大丈夫ですかー?」。



「大丈夫、とりあえず今はおぶってくしかないだろ」。



「すみません。グズッ」。



ミヒロは、普段明るくてしっかりしているが、しっかりしているだけに、自分が迷惑をかけていることがちょっと悔しくて、半ベソをかいている。



「えーん、すいません、センセー、あたしサイアクー、わーん」。



リカだったら、プライド高いから、まず泣くことはないな。
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