この結婚の行方は・・
D**過去


おじいちゃまの会社に着き

受付の方に連絡を入れて貰う
すると・・
おじいちゃまの秘書の赤木さんが
受付に迎えに着てくれた。

赤木さんは元は、お父さんの秘書だった。

すごく優秀な人で、
その上とても優しい
おじいちゃまも赤木さんのやることには
いっさい口を出さない。
「ご無沙汰しています。穂乃華さん。」
「赤木さん、ご無沙汰しています。
そして、おじいちゃまが、
お世話になっています。」
と、頭を下げると
クスクス笑いながら
「会長がお待ちですので
   上がりましょうか?」
と、言われて
「はい。」
と、言いながら
赤木さんと
エレベーターで上がっ行った。

会長室の前に着くと
コンコン
「会長、穂乃華さんが
お見えになりました。」
「おじいちゃま、遅くなりました。」
「おおっ、穂乃華か
時間なんぞ、かまわんよ。」
赤木さんに勧められてソファーに座る
おじいちゃまもソファーに座り
赤木さんは、お茶をだすと
席を外した。

おじいちゃまから
「安田から丁重な謝罪があった。
あの秘書は、祐而君とずっと一緒だから
祐而君に対して肩入れが強いようだ。
安田が言うには、
京都の娘は体が弱く後継ぎを産めん
それにな・・・」
と、少し言いよどむ
おじいちゃま・・・

晃二郎(現会長:安田 晃二郎)の
父親とわしの母親は、昔恋仲だったが
当時は本人同士が、勝手に一緒になる
と、いうことは許されなかった
だが、愛しあっていた二人は、
家を捨てる覚悟で逃げた。
何度も駆け落ちを繰り返し
見つかり・・・
連れ戻されての
繰り返しだったようだ。

だが、業を煮やした安田家は、
連れ戻し、その夜
強制的に祝言をあげ
籍を入れた。

それを知った母は、
悲しみにくれ体を壊した。
寝たり・起きたりの日々を送り
それをずっとそばで支えたのが
わしの父親だ。

母の苦しみをずっとみてきた、
わしの父親は
いつか再び、両家に息子と娘を
授かったら一緒にさせて
安田と古河の間を絶たないように
しようと妻となった母親に
約束したようだ。
その後は、穂乃華も知っての通り
安田家も古河家も男子だけで
孫にお前達、男女を授かったと
いうわけだ。
婆さんは、穂乃華には、
穂乃華が心から愛した人と
結婚して幸せになって欲しいと
安田との結婚話しには
反対なんだがな
晃二郎が頭を下げて頼んできたからな。
どうしたものかと」
と、言った。

私は、とうの本人は
なんと言っているのか尋ねたら
一度、話してみてはどうか
と、おじいちゃまにいわれた。

私は、今回の秘書の話は
おばあちゃまには、話してない事を
おじいちゃまに伝えて会社を後にした。
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