罪作りな彼は求愛方法を間違えている

「見た目じゃないのか!」

「性格に難ありですけどね。知らないって幸せですね。自分の理想を当てはめて高橋さんを見ているんですから…」

「外見だけで判断して、理想を押しつける女なんて願い下げだ。そんな女と付き合っても長く続かないからな。俺はお互いのことを理解できて、心から好きだと思う相手じゃないと付き合えない」

「へー、意外と真面目なんですね」

「お前、俺をどんな奴だと思ってたんだ?」

「えっ、なんか怒ってます?」

「怒ってない」

2人の会話を静かに聞いていたコウ兄は、突然、口元を手で塞ぎ、腰を屈め体を震わせ笑いを我慢している。

「康太あっち行ってろ」

コウ兄を手で追い払い、こちらに向けた表情には目尻にシワを作り、明らかに不機嫌だった。

「で、どうなんだ?」

「どうって?見た目通りチャラいのかと思ってました。彼女というか、その…女性に不自由してないから、あえてここでは1人でいる時間を大切にしていたんじゃないんですか?」

「まぁ、最初は確かにそうだったが…それなら千花と一緒にいる理由は?」

「それは…私を理由に煩わし誘いを断りやすいし一緒にいれば声をかける女性もいない。妹のような存在の私なら恋愛云々って事にならないからですよね」
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