【短】painful rain
「辛いとか悲しいとか…それが、たとえ弱音だとしても、愚痴でしかなくても。…先輩はもっと吐き出していいと思いますよ?」

「…でも…」

「オレは、本当の先輩が見たいんです…弱くても脆くても…有りの侭の”先輩”が見たいんです…これって、我侭ですか?」

「しょーたっ」

「泣いても、叫んでも…キレて大騒ぎしててもいいじゃないですか。それが先輩なら…無理に押し殺さなくていいんですよ」

「ん…っ」

「…もしも他の誰かが何かを言ったとしても、オレはそんなことで先輩のこと嫌いになったりしませんから」


祥太の言葉は、優しい雨ようで…それに打たれて、あたしの胸で凝りになっていた黒い気持ちは、すぅっと軽くなっていくのを感じた。

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