1億のキス 【LOVE♡ドロップス企画参加作品】
撮影が終わり、ズラリと並んだポラロイドを百合と覗く。
「好きなの選んで。」
「何枚選ぶの?」
「各服1枚ずつ。」
「えー、迷う……。
これとこれは絶対外せない!
こっちとこっちどっちがかっこいい?」
「俺に聞くなよ。」
「ねぇ、枢?
この写真もらっちゃダメかな?」
「どうして?」
「……他の人に見せたくない。」
思わず吹き出しながら笑い、枢は百合の頭を撫でた。
「いいよ。」
「本当?
やった!」
連れてきて本当によかったと思った。
「水城?」
呼ばれた声に振り向くと前に1度仕事でお世話になった他の雑誌会社の人だった。
「先日はお世話になりました。」
「こちらこそ、反響すごくよかったよ。
また頼むよ?」
「はい、是非お願いします。」
この時のこの人との再会で俺の人生が大きく変わった。