命令恋愛
☆☆☆

学校へ到着しあたしは、すぐに香菜美の席へと向かった。


「優奈、ゲームの様子はどう?」


香菜美も気にしてくれていたのだろう、すぐにその話題になった。


「それが昨日の夜、勝手にゲームが起動してたみたいなんだよね」


夢だと感じながらも、あたしはそう言った。


「本当に?」


「たぶん……。あたしが寝ぼけてただけかもしれないんだけど、突然恭介に話しかけられたの」


「そうなんだ」


そう言ってあたしのスマホを見つめる香菜美は、気味の悪そうな表情をしている。


試にゲームを起動してみると、恭介はまだ怒った顔をしていた。


「少しはプレイした方がいいのかな?」


「やめなよ。そのゲームなんか怖いし」
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