命令恋愛
あたしたちが西野ゲームスに到着した時、入口の前には警備員が1人立っていた。


あたしたちが勝手に会社内に入ってから、そこは厳重になったようだ。


しかし、美世のスマホ画面を警備員に見せると、すぐに中へ入れてくれた。


すでに話が通っているようだ。


前回受付には誰もいなかったが、そこには男性の姿があった。


スーツを着ているから一瞬誰かわからなかったれど、その姿は小学生時代の達治と重なった。


「達治!」


千秋がすぐに気が付いて声をあげた。


「やぁ、いらっしゃい。声のモデルになった西野達治だよ。」


達治はそう言い堂々としたふるまいであたしたちに近づいて来た。


それは小学生時代のおどおどとしていた達治とは、まるで別人のようだった。


それに、ここに来て出会えるモデルは達治であり、あのキャラクターではないことがわかった。


あたしは恭介のモデルに会えるものだとま勘違いさせられて、あれだけの課金をしていたことになる。
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