きらきら光る
「おいっ!」
大切な睡眠時間を邪魔されて私は不機嫌に目を開ける。

「なんだ。死んでんのかと思った。」
そこには生徒か先生か、白衣を着ていなかったら分からないような若い男。しゃがんで私の体を揺すっていた男は私が目を開けるとすっと背を向けて立ち上がった。

「授業、始まってんぞ。」
「……。」
寝ぼけた頭がはっきりしなくて私はその人の背中をぼーっと見ていた。

身長…180㎝はあるかな…すらっとしていて…髪は無造作ヘア?ただの寝癖?

この人タバコ臭い。

「けほっ」
小さな咳をひとつするとちらっと振り返ったその人はめんどくさそうにため息をつくと頭をかきながら窓の方へ向かった。

この人、学校の敷地内禁煙なのにタバコ吸ってたな。

その証拠に窓を開けると私の喉のあたりに感じていた違和感がなくなる。
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