あかいろのしずく
ミナトくんと喧嘩でもしたんでしょうか。
僕は純が机の下から出てくるのを待って、先に椅子に座っていました。
「あれが彼氏さんですか?」
僕が尋ねると、
「はい。かっこいいですよね」
純は笑います。
もう一度聞くと、
「別れる理由があるんですか?」
「実はないんです。わたしのわがままなので」
純は、笑います。
僕ははっきりと言いました。
「元気がないんですね」
純は、僕の目を見ました。
視線が交わると、その瞳の奥に何かが見えた気がしました。