年下王子の言いなり。
「おはよう、町屋。」

「ああっ、課長
おおおおお、おはようございます。」

「町屋、どうした?朝から動揺して
町屋らしくないぞ。何かあったのか?」

「いえ、何もないです。あははは〜」

あははは、、朝から何動揺してんだ自分。
課長の顔を見ると、
やっぱりまだ未練タラタラだ。
朝から、課長のおはようを聞けただけで
もうなんか、1日頑張れそうなのよ。
あの爽やかな笑顔見ただけでもう…
課長、罪な男だわ…もう泣きたくなる。

ダメだ、ダメよ、自分。
今日からは新生・『町屋由希子』なんだから。
newな私なんだから。仕事に生きるんだから。





ピンポンパンポン〜♪
「第2営業課・町屋さん、
至急、社長室に来てください。」

は………?

どよめきが起きた。

「町屋さん?」、「何やらかしたんだ?」
という言葉の数々が社内で飛び交う。

みんな驚いている。そして私が一番驚いている。

社長室に呼ばれるのは、事務長,部長,課長の
ような役職に就いている人だけであって、
役職の配下にいる人々は呼ばれることは
まずない。
そもそも、私はこの会社に勤めてから
役職以外の呼び出しを聴いたことがない。
極めて異例だ。
その異例が私なだけであって…私?


ちょっと待ってよ。
昨日の今日とで、散々精神面で疲れているのに
これ以上、寿命縮ませるようなことは
しないでよ〜



でも、とりあえず行かないと。
なんでも受けて立つわよ、、

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