仮想現実の世界から理想の女が現れた時
「怖がらせて、悪かった。
だけど、男を信用しすぎるな。」

「はい。」

瀬名が腕の中から、俺を見上げる。

まずい。かわいすぎ。
このまま離したくなくなる。

俺は、取り返しがつかなくなる前に、さっと腕を解いて、言った。

「さ、行くぞ。
浅草でもんじゃ食べるんだからな。」



俺たちは、何もなかったように、車に乗り込んだ。
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