おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~
朝食を終えたあと、リンネはエリックを自分の部屋に呼んだ。
エリックが部屋のなかに入ると待っていましたと言わんばかりにリンネはすぐに話を始めた。

「エリック様!旅に出ましょう!」

唐突な発言にエリックは一回では理解できなかった。しかし、再度聞いてみてもリンネの言葉は変わらなかった。
詳しく話を聞かせてくれとエリックが頼んで、やっと事の詳細を話してくれた。

「アッサム地域の人々を探しに行く旅にでるのです。
今の状況だと、まだこの国にいるのかそれとも他の国にいるのかわかりません。
ここで待っているだけではいつになるかわかりません。だったら、自分の足で歩いて自分たちで探しに行きましょう!
なるべく私が王族だってばれたくないので、護衛はつけたくないです。私、自分の身は自分で守れるので。
あっ、もちろん他の国に行って身分を明かせって言われたらそのときはすぐに明かしますよ?
また、変なところに連れていかれてはもともこも無いですし」

きらきらと目を輝かせながら自分の意見を言ったリンネに反論するのは多少気が引けたエリックだったが、エリックはリンネの肩を一度軽く叩いてから、その口を開いた。
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