約束のエンゲージリング
episode7


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『千佳、遅くなってごめん。今戻ったよ。』





そう声を掛けながら部屋へと足を踏み入れる。


女の子は長風呂だろうからとワザと時間を掛けて部屋へと戻った。

そうでもしないと風呂上がりにバッタリと出くわしてはマズイと思ったからだ。




それに、、少し頭を冷やしたかった。






風呂上がりに独り、夜風に当たって自分の感情に蓋をする。

歳を重ねる毎に大人になっていくのだと思っていた。



それなのにそれとは真逆で彼女が歳を重ね大人になっていくのに対して自分はまるで子供のように自分の感情を抑えられなくなっていく。






それを知ってか知らずか、親友は酷な事を提案してきた。


いくら兄妹のように過ごしてきたと言えども、いい大人の男女が温泉旅館に泊まり掛けで旅行なんて、、親友の孝は正直どうかしていると思う。


仮にも何よりも大事な妹を俺なんかと一晩過ごさせるなんて考えられない。


俺が本当の兄妹だったならそんなふざけた事絶対にさせない。







でも孝は何も考え無しにこんな事をするような男じゃない。

俺のこの深い所で蓋をしている感情にもきっと気づいている。




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