「烏丸迅の京都事件簿」
「ほんまおバカやんな…迅くんて。」

「それは俺も思います。
山崎さんて、今は彼氏居ないの?」

「居らんよ。迅くんには絶対話さんけど、うち京都に帰ってから恋愛事情は少し荒れてね…」

「へぇ…山崎さんもそれから色々あったんだね。」

さっきの話を聞いていた山崎さんは、
少しだけ思い出話を青山に話した。

「でもな、迅くん以上に好きな人は出来ひんかったんよ。あんな別れ方したけど、あの頃迅くんが広げてくれた世界には…感謝してる。」

山崎さんは、心を込めて言った。

「そっか、だから俺には未練があるって感じたのかも。」

「そんな風に思ってたんや?あはは、大丈夫やで。伝えたい事は、あるけどな。」

「俺達が帰るまでに、言えたらいいね。」

そう言うと、山崎さんは頷いて微笑んだ。
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