Legal office(法律事務所)に恋の罠 *番外編~ジェラシーは内密に~
「本日はファン氏の誕生日会にご参加頂くために、当ホテルに足をお運びいただきましたことを心より感謝申し上げます」

深々と頭を下げる奏に合わせて、和奏も笑顔で頭を下げる。

お似合いの美男美女から歓迎の意を述べられ、招待客も笑顔で挨拶に応えていく。

「婚約パーティでも思いましたけど、お二人はとてもお似合いで羨ましいですわ」

顔を見合わせて微笑み

「ありがとうございます」

と答える二人だが、それぞれの持ち場から慌てて会場に集合したため、まともに話をしていない。

今日の和奏の顔色は良く、昨日よりは機嫌もよさそうだ。

奏の方は、昨夜から明け方までほとんど寝ておらず、決して万全の体調とは言えない。

しかし、これまでも同様なことはあったし、ボストンでの日々を考えればさして問題にはならない程度のことであった。

ただし、和奏との不協和音を除けばだが・・・。

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