恋愛王子の落とし方
今の時間は混んでないから、余裕を持って電車に乗れた。

「今日は人少ないわね」

「まだ帰宅ラッシュじゃないですし」

なんだか私たちの会話はぎこちない。

こんなんで本当に恋人同士なのかな?

「ねぇ、そろそろ敬語やめない?」

「…………はい?」

「なんかね、距離が遠くて寂しいの。私たち、恋人なのにぎこちなくて…………」

「いいんですか?敬語抜いて」

「もちろん。ヒナタは私の彼氏でしょ?前にあんたが言ってたんじゃん」

「分かった。これからそうするな」

なんかヒナタのペースに飲まれてる気がする。

私、こんなんだったけ?
< 188 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop