淡い光
風が強く髪が靡く、下を見ると道路を運行する車がとても小さく見えた。

ここを飛び降りたら多分、いや確実に私は此の世を去ることが出来る。

嫌な人間関係ともおさらばだ。

しかしいざ飛び降りようとすると思うように足が動かず躊躇してしまう。

今になって自殺する事への恐怖がじわじわと私を襲って来る。

すると瞬間に、酷い頭痛と吐き気を感じ咄嗟に床に座り込んだ。

痛みで重く感じる頭を起こす事で精一杯で、何とか理性を保とうとしなければ今にも意識を失ってしまいそうだった。

耐えてみるも体が言う事を聞いてくれず私の意識は遠退いていく。

心の中で誰かが私の名を呼んだのをしっかり感じ取った時、そこで私の意識は完全に途絶えた。
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