“愛”の色は、何色ですか?


―――――― 


もう営業時間はとっくに終わっていたけど、
まだ明かりはついていた。


車を路肩に停め、デリバリー パン屋
“ステファン”の店内へ入る。




「こんばんは。夜分遅くにすみません。」


「はーい!ちょっとお待ち下さい。」



しばらくすると、
このお店を経営する加瀬さんが出てきた。



「ムコウジマ警察署の小西と申します。」


「警察・・?ひょっとして・・
ナツコちゃんの事件の・・?」


「はい、そうです。
夜分遅くにすみません。

・・リョウスケさんは今いますか?」


「リョウスケ・・ですか?
ちょっとお待ち下さい。

リョウスケー!」





加瀬さんの大声に呼ばれて、
息子のリョウスケが現れる。


「あん?なんだよ騒々しい。」

「刑事さんが話があるって。」



「出来れば二人で話したいから外でいいですか?」



< 132 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop