“愛”の色は、何色ですか?


「真田君、小西。」


その時、消火にあたっていた消防隊員から話を聞いていた早苗さんが部屋に入ってきた。


「状況が分かってきたよ。

それに、このヤマは意外と早く解決するかも。」


「どういう事だ?」


「通報したのは隣の102号室の住人で、

仕事から帰ってきた時、

この部屋の玄関扉が開けっ放しになっていたのを不審に思って、

部屋を覗いたら火事に気付いたとの事よ。」


「って事は、割と犯行後すぐに通報されたって事っすね。」



「しかも、犯人を目撃した可能性が高い人物がいる。」


「お!」

早苗さんの言葉に期待の表情を浮かべ・・・



「ルームメイトか?」

浮かべたと同時に、真田さんが今までにまだ出ていない情報を口にする。



・・ルームメイト?


「さすが真田君だね。

消防隊の人達の話だと、

ルームメイトの女の子が部屋に取り残されていたから慌てて救出したそうよ。

今、病院で手当を受けてるそうだからちょっと行ってくる。

小西、車の鍵貸して。
2人は長さんの車で帰ってきてね。」



早苗さんが再び部屋を出て行った。


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