私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「友達って嘘ついて、男と会ってたんだ?」

「ちがっ、嘘とかっ」

違わない、知り合いじゃ都合が悪いから、友達って嘘ついた。

「あれだろ?
きっとあの、安座間とかいう奴」

「……!」

皮肉るように右頬だけを上げて佑司が笑い、鈍器であたまを殴られたかのように目の前が真っ暗になった。

「あの、その」

「知り合いとか友達とか。
そんな嘘、聞き飽きた」

はっ、吐き捨てるように佑司が短く笑う。
それはナイフになって私の胸へズブリと深く突き刺さった。

「……なさい」

「きっと千重は、俺なんかより若くて優しそうなあいつの方がいいんだろ」

私が嘘なんかついたから、佑司を傷つけた。
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