先生と準備室
準備室のドアを開けると、提出物のプリント

をまとめている先生がいた。

「何ですか?私だけ呼び出して…」

先生は私の声に気づいたかペンを止めて

ゆっくりと顔を上げる。

「…」

お互いに何も喋らない。

顔を上げた先生も私を悲しそうな目で見て

いるだけ。準備室に重い空気が流れる。

「プ、プリントですか?持っていきます」

私が先生の机に近づいて、机に山積みに

なっているプリントに手を置く。

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