世界No.1の総長と一輪の花











学校ではすごい騒ぎになった。
そして、次の姫の座を狙おうと



「詩優さまぁ♡」


「お荷物お待ちしますわ!!」


「今日の放課後デートしませんか?」



と女たちが近づいてくる。
それを全部無視して空き教室へと入った。









空き教室にはすでに竜二と倫也がいた。




「"夜瀬の詩優さんが妃芽乃さんと別れたって噂は本当ですか!?"だってさー、朝から聞かれたんだけど」




倫也はだるそうに椅子に座って、扇風機の風を1人で独占する。




「…そっか」


「っていうかさ、本当の本当にそれでいいわけ?」





「…これでいい」


「ひめちゃんが誰と付き合っても同じこと言える?」





……花莉が幸せなら、それでいい…
けど、今はそんなこと考えたくねぇな…





「詩優。あれ見ろ」





そう言って窓の外を指さすのは竜二。
俺は竜二の指さした方を見ると……





窓の外にいたのは花莉と、一人の男。





中庭にある自販機の近くで、一人の男が花莉に何かを言って詰め寄る。





…たぶんそれは告白現場。







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