大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
さんざんひとりで文句を言ったものの。
腕は確かなのか、その夜から歯は痛まなかった。



土曜日。
クッションを抱きしめて時計を睨む。

……そろそろ出ないと間に合わない。
でも、行きたくない。

くすり、レンズの向こう、わずかに笑う瞳。

思い出すのは、それ。

きっと行ったら、あのドSに、超楽しそうに滅茶苦茶痛く、抜かれるに違いない。
それがわかっているのに行きたい奴なんているんだろうか?
いや、いるわけない。

それにあれだよ、もう、痛くないし。
行かなくていいんじゃないかなー?

~♪~♪

うだうだ悩んでいたら鳴り出した携帯を見ると、歯医者から。
一瞬悩んで通話ボタンをタップ。
案の定、予約時間を過ぎているけどって電話。
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