恋愛境界線
「知ってる?雪花ちゃん」
「何をですか」
「雪花ちゃんと出会う前の本郷先生のこと」
「あんまり…」
「本当に仕事ばっかりしていて、
家にも帰らず仮眠室に何日も泊まるなんてしょっちゅうだったわ」
「それは聞いたことがあります」
「でも今は違うでしょう?」
今田さんはそう言って私に笑いかける。
「今の本郷先生は、10分でも雪花ちゃんに会えるなら帰ろうとしているし、
何より私が”変わったな”って思うのは、笑うようになったことよ。
そりゃあもともと表情豊かなほうではないけれど、明らかに笑う回数が増えたわ。
いま、本当に幸せなんだろうなって感じた。
本郷先生は雪花ちゃんにゾッコンよ」
「そう…ですかね」
「そうよ!
容姿や頭の良さ、年の差なんて気にする人じゃないでしょう?
だから、他の女性に気持ちが行ってしまうって心配は一ミリも要らないわ。
自信を持って!」
「今田さん…」
今田さんが言うと説得力があるなあ。
なんかそんな気がしてきた。
「そういえばこの前、付き合って1年のプレゼントを何にしようかとても悩んでたわよ」
「隼人さん、今田さんに相談してたんですか?」
「相談されたわけでないんだけれど、
先生方の控え室に行ったときに、
本郷先生が眉間にしわを寄せてパソコンとにらめっこしてたの。
何かを真剣に悩んでいるみたいだったから声をかけたの。そしたら…」
「何をですか」
「雪花ちゃんと出会う前の本郷先生のこと」
「あんまり…」
「本当に仕事ばっかりしていて、
家にも帰らず仮眠室に何日も泊まるなんてしょっちゅうだったわ」
「それは聞いたことがあります」
「でも今は違うでしょう?」
今田さんはそう言って私に笑いかける。
「今の本郷先生は、10分でも雪花ちゃんに会えるなら帰ろうとしているし、
何より私が”変わったな”って思うのは、笑うようになったことよ。
そりゃあもともと表情豊かなほうではないけれど、明らかに笑う回数が増えたわ。
いま、本当に幸せなんだろうなって感じた。
本郷先生は雪花ちゃんにゾッコンよ」
「そう…ですかね」
「そうよ!
容姿や頭の良さ、年の差なんて気にする人じゃないでしょう?
だから、他の女性に気持ちが行ってしまうって心配は一ミリも要らないわ。
自信を持って!」
「今田さん…」
今田さんが言うと説得力があるなあ。
なんかそんな気がしてきた。
「そういえばこの前、付き合って1年のプレゼントを何にしようかとても悩んでたわよ」
「隼人さん、今田さんに相談してたんですか?」
「相談されたわけでないんだけれど、
先生方の控え室に行ったときに、
本郷先生が眉間にしわを寄せてパソコンとにらめっこしてたの。
何かを真剣に悩んでいるみたいだったから声をかけたの。そしたら…」