あなたの青 わたしのピンク
気持ちの良い初夏の昼下がり

展望デッキには見送りの家族連れや

デートをする恋人たちが散歩を楽しんでいた

晴れた青空の下

滑走路の周りにはこれから出発する飛行機や

小さなプロペラ機が行儀よく並んでいる

飛行機を見ている人達の集団の隙間を見つけて

二人並んで立つと、今から飛び立つ飛行機を

一緒に見つめた

隣りの家族の小さな男の子がとめどなく

両親に話続けている

初夏の日差しを遮る為にかぶっている帽子が

絶え間なく動いてお母さんとお父さんが

彼のペースに合わせるのに必死だ

愛果とハルはその男の子をほほえましく見ていると

目の前を大きな旅客機が横ぎり

やがて物凄いスピードと爆音をあげ

空へと飛び立っていった

さっきまでウロウロしていた男の子は

立ち止まり最前列で飛行機を見つめ

飛び立つ時には大声をあげた

愛果とハルは手を繋ぎ、飛行機と男の子を見つめた

飛行機が滑走路の遥か彼方の空へと小さくなって見えなくなると

男の子はまた、展望デッキの探検を始める

両親が顔を合わせ彼を追いかける

その三人が微笑ましくてハルと愛果は

顔を見合わせ笑顔になった

私もいつかハルとあんな風な家族になれたいいな

そう思いハルの顔を見つめた

同じ事を思ったらしいハルの笑顔が夏の様な日差しに映えて

愛果はハルの手を再び握りしめた

ハルと一緒にどこまでもいきたいと





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