行き着く先は･･･甘い貴方の檻の中？

｢弊社としましても、新しく開発した微炭酸飲料水に付加価値をつけたいと思っていました。主人公の"出生の鍵を握る聖水"という位置付けならば、願ってもないポジションです｣

mirayにふさわしい聖水として、微炭酸飲料水の名前は、

トルコ語で"海"を表す"Deniz(デニズ)"

に決まった。

Denizは全部で四種類。

リアルでもゲーム内でも、

序盤、中盤×２、エンディングの４期でDenizをゲットできるように登場･発売させる。

ゲームのシナリオの進行に合わせて、四種類のＣＭを公開する。

Denizのペットボトルの容器包装の裏には、ゲーム内の聖水ゲットのためのシークレットキーを隠す。


様々な企画案が、さくらと桃子、南條と廣瀬から提案されていく。

あっという間に時間は過ぎ、気づけば三時間が経過していた。

｢それでは、弊社でもこれからも企画会議にかけたいと思います。TBU(triple birth unionの略称)様の方でも、ゲームの企画を進めていってください｣

｢今後は、足並みを揃えるためにも密に連絡を取り合って行きましょう｣

ひとまず、お互い満足な結果に安堵する。

後は、それぞれの会社の企画会議でゴーサインをもらうだけだ。

｢必ず成功させましょうね｣

笑顔のさくらと、ゲームの企画に思考を乗っ取られ心ここにあらずの桃子を軸に、新たなunion(共同体)が生れた瞬間だった。