行き着く先は・・・甘い貴方の檻の中?
「いやあ、mirayさんは大したもんだ。このプロジェクトは成功間違いなしだよ。どうだい、これから食事でも?」

CMプロデューサーがmirayに話しかけると

「いえ、mirayはこんな容姿ですし、今、目立つのはまずいんです。CMがオンエアされたら、こちらからまた場をもうけますので」

「ああ、そうだな。南條くんの言う通りだ。mirayには神秘的なイメージを保ったままでいてもらわないと」

ハハハ

と笑って、プロデューサーや関係者も、片付けているスタッフの輪に消えていった。

「帰るぞ」

「どこに?」

「マンションを用意してるって言ったろ?」

ぶっきらぼうな波留斗の後ろを、さくらは苦笑しながら付いていく。

「お疲れ様でした」

「お疲れ様、またね」

丁寧に挨拶をするmirayにスタッフの好感度も上がる。

「あんまり愛想よくするな」

「やきもち?」

「早くしろ」

ボソボソと会話する波留斗とさくらの会話が、そんなどうでもいい内容だとは誰も気づいていなかった。

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