砂時計が止まる日


「そうかもしれないけど、宮田に怒鳴り返している方が話題になったし。

それに物凄い人気になってそのまま会長様でしょ?
本来なら書記だった2人のどちらかがなるはずだったのに。」



菊池君には悪いことをしたと思ってる。

でもきっと本人にこんなことを言ったら

“会長なんて大変だし、気の弱い僕には務まらないよ。むしろ代わってくれてありがたいって思ってる。”

そう言うだろう。
もう簡単に想像がつく。



その後、白川君の淹れた紅茶を飲み終え、私は学院長室を出た。

廊下に出ると現実に戻され、類と心菜の晩御飯を作らないといけないことを思い出し駆け足で荷物を取りに生徒会室に戻った。



通学鞄に紅茶の瓶を入れる。

校舎を出て特別棟の校舎を見上げる。未だ白川君がいるであろう学院長室の白いカーテンが揺れていた。



独特の雰囲気を持った学院長室での出来事はまるで夢のように感じられる。

けれど通学鞄のチャックの隙間から見える明らかに高級な缶はこれは現実だと教えてくれている。

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