毎日、失恋。
梨杏の希望通り僕はキスをした。

僕としては大きなチャンスを掴みこれからこの世界で羽ばたいていこうとする同士への敬愛のキス。

だからオデコにしておいた。

梨杏は膨れっ面しながらも

「尊のそういうところ、嫌いじゃないわ。」

とだけ言った。

いつだって強気で上からな梨杏ならきっと今回のチャンス、ちゃんと物にするだろう。

だけど、「どうしてキス?」って聞くと

「はぁ…それわざと?って尊だから仕方ないか。理由はね…やっぱり止めた。何れ雑誌のインタビューで答えるから。それより尊、一つだけ忠告、あんたって自分が思ってるよりアホだから。じゃあね、バイバイ。」

あっけらかんと言う彼女の目はもう既に僕を通り越してその先を見据えていた。

そしてーーー

有言実行、今や同年代の女の子たちから絶大な支持を得るほどの人気モデルとなった梨杏。

そんな彼女が何故、今になってまた僕にコンタクトを取ってきたかと言うと…

< 114 / 168 >

この作品をシェア

pagetop