毎日、失恋。
それは偶然じゃなかった。

ある日を境に岡ちんへの態度が急変した彼女が益々気になっていた僕は、

放課後、岡ちんに呼び出し食らってた彼女を待ち伏せることにした。

偶然を装うようにして。

どうしても理解出来なかったから。

それは彼女を見ていてなんとなく気付いたのだけど岡ちんも彼女に対して特別な視線を向けていたから。

それは先生が生徒へ送る視線とは少し違う気がした。

なんて言えばいいのかわかんないけど…

大切に思っているんだなと言うことは伝わった。

まぁ、他のやつらはきっと気付かないだろうけど意識的に二人を見ている僕にはそう思えた。

まさか…岡ちんも彼女の事を?

正直、焦った。

もう手遅れなのか?

いや…、だとしたら高橋佐奈の、岡ちんに対してのあの態度の変わりようはなんだ?

今日だって岡ちんに放課後準備室へ来るようにと言われていた時、あからさまに憂鬱そうな顔をしていた。

普通だったらそこは喜ぶべきなんじゃないのか?

なんであんなにも毎日、毎日彼女は苦しそうなんだ?

まるで失恋でもしたかのように…

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