OLが暴走族に絡まれた


「俺も、帰る場所ねえーんだ…」


私のボストンバッグを持ったまま、ミオくんがぽつりとつぶやく。

なんて返したらいいのか分からなくて、黙ってしまう。

「おまえと一緒だな!」

ミオくんはニカッと笑った。

「いいの?私なんかと一緒で?」

「悪かった!」

ミオくんは上を向いていきなり大声で叫んだ。

もしかして、ミオくん熱血になってる?

ていうことは、私を受け入れてくれるってこと?

「ミオくん。ありがとう。」

だから私は、ミオくんに正面からお礼を言った。

これがミオくんとの付き合い方だと思ったから。







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