COLOR
GRAY 戸惑い



冬華の事は今でも好きだ
でも、それは本当に愛情?

他の女………
大学は更に自分を高めてくれた
それは、冬華が居なくても………と


何となく他の奴等と比べて冬華しか知らないことが
経験が少ない自分が劣っている様に感じた

それでも、浮気なんてしたくなかったから
それなら、別れようと思った瞬間だった

最近は冬華の就活もあってあまり会えていなかったからかも知れない



「冬華、別れよう」そう伝えたのは自分だ

「俺達長い付き合いだし、もういいだろ?」と
今思えば酷い言葉だ


もういいってなんだよ
驚く冬華にはもう何も言わず「じゃあ」とそのまま別れた
何となく軽くなった瞬間だった



俺が別れた事は一瞬で広がって告白してくるヤツがいた


「いいよ」と軽く付き合いを始めて
ふと触れてきた手に違和感を覚えて、俺はそっと手を離した

何となく違うと思って人生二人目の彼女とは数日で呆気なく終了

そのあとも、告白はされるからそれなりに付き合って


「あいつ上手いだろ?」

「は?」

「今のお前の女、床上手ってやつ!
俺の元カノ!」


正直、気持ち悪かった
何人もの男と抱き合っている女となんて

この大学に元カレが何人いるんだよ
さすがに、それは嫌ですぐに別れた

勿論、上手いかどうか試す気も無かった




< 8 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop