絆 ～私は必要ですか?～ 【完】

☆禅side☆

パーティーが終わり、登和と一華 俺の両親で家に帰ってきた。

「お母さんいないのかなぁ？家の電気の灯りがついてないよ～」

一華の言葉で家を見るが、どの部屋にも灯りがついてない。不思議に思いながら家の中に入る。

部屋に入り着替えていると登和が慌てた様子で部屋に入ってきた。

「父さん! 母さんが出ていったみたいだ!」

何を言っているんだと思いながら視線を向けると、登和の後ろに泣いている一華もいた。
１階のリビングでは、俺の両親も慌てている様子がわかる。

「登和。お母さんが出ていったってなぜわかるんだ？」

「手紙だよ！黙って出ていってごめんって!書いてあるんだよ!」

登和の言葉で自分の部屋を見回してみると、ベッドの横にあるサイドテーブルの上に封筒が置いてあるのを見つけた。