最悪で最高の復讐劇



私が館に着くと、未来にとあるキーホルダーを見せた。未来は「これは?」と首を傾げる。

「このキーホルダーの中に霊自身に入ってもらって、良い時に出てきて復讐出来るようになっているんだ…試しに入ってみて?」

そう未来に言うと、未来は中に入っていく。

「……外の様子も私の声も聞こえるでしょ?この状態で私が復讐したい相手に渡す。このキーホルダーは、相手に渡った瞬間に復讐が終わるまで…相手の手元に戻る仕組みになっているんだ」

そう言って私は、口で弧を描いた。

「……もちろん、復讐する霊だけは相手に見えるようになるよ。復讐したい人を、この館に連れ出して…霊に殺してもらっているんだ!あはは…楽しみだな」

私は、窓から見える月を見ながら歪んだ笑みを見せる。中から未来の笑い声も聞こえた。
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