キミ、依存症
フワフワして、クラクラする。
「菜乃、早く」
「……わがまま言わないでッ」
「菜乃、キスしたい」
「っぅ…」
そういいながらも、私はいつもハルの思うがままになっちゃうんだ。
顔をゆっくり近づけて、重なるまであと数センチ。
近くなるにつれてハルの顔が良く見える。
長い睫毛とか、無駄に柔らかそうな肌。
全部が私を惑わせる罠のように感じてしまう。
自分からした事ないせいか、ただほんの少し触れるだけ。
いつもハルにされる側だったから。