キスの位置。~嫌いな筈の彼と歪んで、直って。~
3話ー彼女は何で笑ったのか?…ー
彼女に出会ってから…
彼女の隣の席に成ってから一週間後経った。
そして、今は給食の時間。
ただ、呆然と食べているわけではない。
彼女を本人にバレないようにチラチラ見ながらも、隣の奴らと話をしながら食べているのだ。
彼女はどうやら食べる事は嫌いじゃないどころか好きらしい。
だから、笑顔が見れるのでは?と、待ってしまう。
あの日のような笑顔が見たい。
すると…
『ふふっ…』急に彼女が少しだけ笑いだした。
どうかしたのだろうか?
やっぱり食べるのが好きだからだろうか?
でも、今まで笑っている所は見れなかった。
じゃあ、何で…?
すると、考えるより先に言ってしまった。
『何で笑ってんだよ』
すると、彼女は少しだけ驚いたように目を丸くして、固まった。
そんな表情も可愛く想える所は、重症かもしれない。
とにかく、彼女の答えを待った。
すると…
『面白かったから?』と、冷たく返される。
あぁ、せっかく彼女の笑顔が見れたのに、何で、話しかけたのだろうか?
分からない。分からない。
でも、会話を成せた事への喜びが勝って、どうでも良くなってしまったのだった…
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