先生と準備室 後編
佳奈が薄っすらと目を開けた。

「ごめ…なさい…、…ま、…め…わく」

多分、また迷惑って言ってるんだろう。

だけどそんな事気にしてられなかった。

佳奈は絞り出したような声で言葉を発すると

また目が閉じてしまった。

俺は一目散に佳奈を抱き上げ自分のベッド

に乗せた。布団をかけたのを見て

もう一度玄関に出て佳奈の荷物を拾った。

ハンドバッグとメイクポーチが落ちていて

化粧品なんてバラバラに置いてあった。
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