あふれる笑顔
そんな家庭だったから、俺は独立して家を出た。

ささは旧姓に戻って、俺と生活した。

行く先々で邪魔が入り、中々仕事につけないささの為

今の喫茶店を開店し独り立ち出来るよう応援した。

元々我慢強く、器用で頭の良いささは

今では俺の応援なく自分の力で生きている。

ささはもう大丈夫だ。

ただ、今度は少し厄介なのだ。

咲の場合

咲を気に入るかどうかなんて………この際どうでもいいのだ。

問題は、俺の嫁に相応しい家庭かって事なんだ。

要は、政略結婚。

うるさいアイツらを黙らせる為

今まで俺は、女に興味がないと言ってきた。

けど……咲と結婚すると言えば

女でいいとなり、騒ぎ出す。

ホントに勝手で……酷い人間だと思うが

上手く根回ししないと、咲を傷つけかねない。

これ以上咲を泣かせたくない。

それを思うと……………今は我慢して隣で眠るしかない。
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