あふれる笑顔

あれから間もなくして、店を委ね

俺は今、親父と兄貴…………

いや、会長と社長の前に座ってる。

「………………で。
圭哉は、一社員として働きたいと………。
裏事情を探りやすいなら…………
会長、仕方ないんじゃないですか?
それと………
部下に彰人をつけたいというのも、良いと思いますよ。
今まで圭哉が面倒を見てくれて
彰人は文句も言わず、大人しくしてくれてたんだから…………。
このまま預けた方が、安心じゃないですか?」

社長である兄貴が

取り持つように俺の考えを親父に伝えてくれている。

実は

兄貴とは先に連絡を取り

役員にならず、一社員として働きたい事と

彰人と洋介を部下にしたい事を頼んでいた。

いずれ会社を継がせたいと思っていた兄貴は

納得してくれ

俺の希望が通るよう後押ししてくれている。

「………………………………………う~ん。」

一声唸ったまま

再び黙り混む親父。

たぶん、親父の引っ掛かりは

彰人を部下につかせることだ。

お袋の事を考えると………

自分の蒔いた種だけに、頭が痛いんだろう。
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