星野くんとの朝時間
笑っている星野くんを見て気が緩む。


「返事が、先」



「もう一回言ってくれたら言うよ」



イジワルだな、と思った。

そんなところも好きだなと思った。



そう思ったら、先程とは違ってびっくりするほど自然に言えた。





「好きです」





メガネが夕陽に反射した。


一瞬遅れて星野くんの目が見える。


あぁ、この目に今映っているのは私なんだ。

そんな思いがストンと心の中に落ちた。



そして、静かに星野くんが言った。



「オレも」



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