星の降る夜に
はぁ…

大丈夫かな…愛純…。ちょっと不安定だし。怖いな。

「浩太先生!愛純は?」

「おお、陽姫ちゃん…
うーん…ちょっと不安定かな。お母さんに連絡するのをすごい嫌がってさ…。」

「うん。だと思うよ。だってこの間色々あったんだもん。」

なんだそれ。聞いてないぞ…

「浩太先生に迷惑かけると思って言ってないんじゃないかな…。それに今日病院来てあんまり起きてないし…。私から伝えるのもおかしいかもしれないけど、今は命に関わることだから言っちゃうね。
ちょうど一週間前くらいだったと思うんだけど、愛純、風邪ひいたんだよね。で、熱あって病院行こうと思ったんだと思うよ。でもその日ちょうどお父さん、おうち帰って来てて、部屋から出る時お母さんが殴られてるの見ちゃったみたいなの。それで冷えピタ貼ってたらしいからすぐ分かったんだろうね。お父さんも。お母さんも。それでまたお前風邪ひいたのかって。どうしてそんなに体弱いんだって。お前がいるから金がかかるんだ。俺の遊ぶ金が無くなるんだって言われたらしい。だから今日も朝、無理して登校したのかな。その日、殴られたらしくて。お父さんがコンビニに行った隙に私の家に逃げ込んできたのね。今お父さんは遊び歩いてるみたいだから家に帰れてるけどまた帰ってきたら帰れなくなっちゃうんじゃないかな。私の家に来る前にお母さんにも迷惑かけないでよって言われたらしくて。」

「そうだったのか。話してくれてありがとう。詳しくは本人に聞くよ。」

「今はっ…」

「分かってるよ。もう少し落ち着いてから。」

「うん。」

実の所は早く聞きたい。でも焦らず愛純が大丈夫な時にタイミングいい時に。そうしよう。
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