今心の底から幸せだって言える。

自己紹介

「私の名前は咲野望結です…私の名前は咲野望結です…」



やばい…何度言っても緊張する…。



「おいおい何回言ってんだ…ほらついたぞ」



「え!?もうですか!」



まだ心の準備が…



「呼んだら入ってこい」



そう言って、教室のドアを開けて入っていく先生。



「え…」



しばらく待っていると…



「咲野入ってこい」



「は、はい!」



緊張しながら、教室に入っていく。



教卓の前に立ってみるとみんなの視線が私に集まっていた。



うう…。



「わ、私の名前は咲野望結です!お願いします!」



恥ずかしくて、思いっきり頭を下に下げた。



『よろしくね~!』



そんな声があっちからもこっちからも聞こえてきた。



いい人たちでよかった…。



______お前はいらない。



______本当に邪魔だな?



…!



違う…だれもそんなこと言ってない。



みんな優しい人だと…



「おーい、咲野の席は流川の隣でいいよな?」



「は、はい!って…え?」



「黒髪の寝てるやつ、おい起きろ」



「ん…先生呼びましたか」



「呼びましたかって…、咲野がお前の隣だから」



「ういっす」



そう言ってまた寝る体制に入った要くん。



「すまんないっつもこういう感じなんだ」



「いえいえ、先生」



私は自分の席まで歩いていく。



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