きみと一から始める私




「あ、放課後校舎案内してあげようか!?」


「あ、ずるい私も!!」



うわ…イケメンっていうのも大変だなあ。


ぎゃいぎゃいと揉め出すクラスメイトたちを背に感じながら、黙々と黒板を消して次の授業に備える私。




「うーん、みんなせっかくなんだけど、それは委員長にお願いしようと思ってて」



「「「……え?」」」



「……………え"」




な、なんですと………?




「吉田先生が委員長に頼めって」




委員長とは、つまり私。



この見た目から成り行きで決まってしまった役職が、まさかこんな所で足枷になろうとは…!



ていうか先生、聞いてないです!!!




< 11 / 18 >

この作品をシェア

pagetop