愛を知らない私を愛して
__……
次の日の朝。
福田くんは車で私を家まで迎えにきた。
「おはよう櫻井さん」
「……おはよう」
……まさか車で来ると思ってなかったんだけど……
本当にできた同い年だ。
「免許持ってたんだね」
「うん、大学生なんて暇だからね。すぐとったよ」
「そっか……」
そう言って福田くんは慣れた手つきで車を走らせた。
車の中は福田くんの香り。
……渚くんの車もいい香りがしたな。
私はそう思いながら窓の外を見た。